小畠病院(福山市駅家町)

白内障について

眼科 瀧川 泰医師

 白内障とは目の中の水晶体が混濁した状態のことです。
 白内障は若い人でもなることはありますが、ほとんどが60才以上の方がかかり、70才以上では約80%、80才以上ではほぼ100%あります。

原因

①老化によるもの(ほとんどが老化が原因です)
②アトピー性皮膚炎
③糖尿病
④ステロイド剤の長期使用
⑤目の外傷
⑥頭部、顔面の放射線治療後

症状

①視力低下
②霧視感(かすんで見える)
③まぶしさ

治療

①点眼薬による治療
 現在ピレノキシンという点眼薬がありますが、白内障が治癒することはなく、少しでも進行を遅らせる目的で使用します。
②手術
 白内障が進行した場合は手術しか治療法はありません。現在は、ほとんどの症例で眼内レンズを入れてピントを合わせます。手術時間も10~15分で痛みもほとんどなく、比較的安心して受けられます。手術時期は、患者様本人が生活に不自由を感じるようになれば考えれば良いです。通常、視力が0.6~0.7以下になると手術を考えてよいと思います。ただ、患者様の年齢、職業(例えば、運転手さん、細かい作業をする業務の方など)によっては、早期に手術をすすめることもあります。たとえ、視力が1.0あっても車の運転に不自由があったり、仕事中の作業に危険を感じるようでしたら手術をした方がよいこともあります。

最後に

 高齢になると、みんな白内障になります。早期には点眼薬で経過をみて、進行した場合は手術を考えましょう。現在、全国で年間約130万人の方が手術を受けておられます。手術は恐いかもしれませんが、現在は手術手技も進歩しており、手術時間も短く、痛みもほとんどありませんので、視力が低下して生活に不自由を感じるようになったら手術を考えましょう。

 

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※広報誌「葦」186号の記事(病気のコラム)より(pdfデータで読みたい場合はクリック)

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