小畠病院(福山市駅家町)

不整脈について

脈がバクバクする、ドクドクする!

~不整脈について~

循環器内科 小畠 廉平医師

通常脈というものは規則正しく打っていることはみなさんもご存じだと思います。しかし何らかの原因で脈が不規則に打つことがあります。いわゆる「不整脈」というものです。「不整脈」と聞かれると「動悸」と思われる方も多いと思われますが、その表現は様々です。もちろん「動悸がうつ」と言って外来を受診される方もいらっしゃいますが、「脈がドキドキうつ」、「胸がバクバクする」という表現から「胸がせつい」「胸がえらい」という表現まで幅広いです。そして心電図検査をすると、そこで不整脈がわかることがありますが、わからないことも時々あり、その際にはホルター心電図(24時間心電計)や携帯型心電計(動悸を感じたときに胸に当ててもらって自分で簡易心電図をとる機器)でどのような不整脈が出ているのかを見ることがあります。

では不整脈とはどのようなものなのでしょうか?

通常、人間の脈は心臓の中にある洞結節というところから電気信号が発生し、そこから房室結節、ヒス束を通り、右脚と左脚という電線を通ることによって心臓の筋肉が刺激されることによって心臓が収縮し血液を送り出しています。これを刺激伝導系と呼びます。脈はこの刺激伝導系から作り出されています。それ以外のところから電気刺激が発生したり、通常の刺激伝導系以外の場所に異常な電気回路が作られることによってできる異常な電気刺激のことを一般的に「不整脈」と呼んでいます。

不整脈の起きる原因はさまざまです。一般的なものとしては、ストレス、過度の飲酒や喫煙、過度のカフェイン摂取などがあります。また心臓病や高血圧、甲状腺の問題も不整脈を引き起こす原因となることがあります。遺伝的な要因も影響する不整脈もあります。

不整脈にも様々な種類がありますが、多くの場合は問題になることが少なく、原因となる因子を取り除くことによって自然に改善する不整脈もあります。しかし問題となる不整脈もあり、中には失神(気を失う)したり、最悪心臓が止まってしまうものもあります。

不整脈の治療法は症状や原因によって異なりますが、いくつかの一般的なアプローチがあります。まず、生活習慣の見直しは大切です。バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠を心がけましょう。また、ストレスを軽減する方法や禁煙、適切な飲酒なども考えてみましょう。また必要に応じて薬物療法(内服治療)が行われることもありますが、薬物療法が効果がない場合には、カテーテルアブレーションと呼ばれる治療法が選択肢としてあがります。これは、異常なリズムを正常化するために血管から心臓の内部に細い電線を挿入し、心臓の異常な電気信号の出所を特定しそこを焼灼(高温で焼く)する方法です。ただ当院ではカテーテルアブレーションは行っておりませんので、必要な際は患者さんやご家族さんとも相談してカテーテルアブレーションのできる病院へ紹介させて頂いております。

もし「脈がドキドキうつ」、「胸がバクバクする」、「胸がせつい」、「胸がえらい」という感じがあるようでしたら、不整脈があるかもしれません。一度当院循環器科でご相談ください。

 

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