小畠病院(福山市駅家町)

高尿酸血症について

消化器内科 原 睦展医師

「高尿酸血症」とは

高尿酸血症は、血中に存在する「尿酸」の血中濃度が異常に高い状態を言います。

「高尿酸血症」の原因

高尿酸血症を起こす原因には、尿酸の排泄が低下している場合と産生が亢進している場合と両者の混合した場合があります。

排泄低下型 :
排泄の低下を起こす状態としては、慢性腎不全、高尿酸血症、1型糖尿病、妊娠高血圧症、利尿剤の内服などがあります。

産生過剰型:
産生が過剰になる状態としては、肥満やプリン体を多く含むビール、レバー、白子などを長期に渡る過剰摂取などがあります。また、体が合成する尿酸は食物由来の尿酸より数倍多いとされ、特に肥満が危険因子です。

高尿酸血症」の合併症

高尿酸血症により引き起こされる合併症としては、痛風(関節炎)、尿路結石症の一つである尿酸結石、痛風結節、腎障害、動脈硬化、高血圧症などがあります。

高尿酸血症」の治療

食事療法:
もっとも重要なことは、アルコールの適量摂取です。特にビールの摂取量は少ないほうが好ましいです。食事の影響はそれほど強くはありませんが、動物性食品に多いプリン体の摂取を控えめにする。十分な量の水分を摂取し、尿酸を尿として排出する。野菜類などを多く摂取し、尿をアルカリ性に保つ。運動、ストレスの解消も勧められています。

薬物療法:
日本では、2010年のガイドライン改定により、無症状であっても血清尿酸値7.0mg/dL(従来は、9.0mg/dL)以上を薬物療法の適応としています。尿酸産生亢進型には尿酸合成阻害薬、尿酸排泄低下型には尿酸排泄促進薬を使用するのが原則です。

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