2020/12/25

徒手的呼吸介助と排痰技術の実技を受けて

療養病棟 看護師長 森藤 和枝

 この度、早川理学療法士から徒手的呼吸介助と排痰技術の実技を受けました。療養病棟は、呼吸困難を伴っている神経難病の患者さんや排痰が困難な患者さんが多く療養しています。私たちは日々頻回に吸引を行ったり、排痰を促すため体位ドレナージを行っています。これまで、時には数人で患者さんの体を支え、腹臥位の体位での排痰ドレ
ナージを行っていました。ただ、呼吸介助に関しては、スタッフの誰もが少しでも呼吸を楽にさせてあげたいという思いで自分達の持つ知識の範囲内での呼吸介助を行っていましたが、常に「このやり方で患者さんは本当に楽になっているのか?」などの疑問がありました。今回の研修はとても分かり易く、「こういう風にすればいいんだ。なるほ
ど!!」と、納得することが多く、実際に方法や力の入れ加減などの感覚を体感することができました。手を添える位置、そして力を入れず自分の体の動きを使うことにより介助される側、介助側も楽
になりました。
 研修後、現場では早くもスタッフが実践しています。実際に患者さんの呼吸は落ち着き、何より患者さんの表情が穏やかになっていることを実感しています。
 日々の実践はもちろんですが、院内には多職種で結成された呼吸ケアチームが活動しています。困ったことがあれば早川理学療法士に相談しながら、今後はチーム内の活動として患者さんの元へ訪室し、実践や現場スタッフへの指導を行っていけたらと思います。